HANABISHI 馬車道店です
ディティールの成り立ち編第二弾をお送りします!
前回の記事の最後の一文
「ポケットのフタの謎」とは?
【フラップポケット】
ポケットについているフタ(フラップ)は雨蓋と呼ばれ、
本来は雨を防ぐためのものでした。
なので、屋外では出し 屋内では中に入れて仕舞うのが
本来の使い方のようです。
つぎは袖について
【キッスボタン】
袖ボタンが重なるように付けてあるものを
キッスボタンと呼びます。
機能としては通常の重ねていない袖ボタンと変わりませんが
前回紹介したバルカポケットのように
イタリアの職人仕立て技術の高さを示すものです。
【本切羽】
袖のボタンを外し、腕をまくることも出来る仕様です。
ほんせっぱ、と読みます。本開きとも呼ばれます。
元々は医者が手術の際に袖をまくる為の仕様でした。
袖のボタンホールが実際に開くので
既製など、後でサイズ調整をするものには不向きです。
スーツを着る人に合わせるオーダーならではの仕様ですね。
さて次はスラックスです。
【裾 ダブル】
裾に折り返しがついた仕様です。
ダブル、と呼ぶのは日本だけのようです。
裾ダブルの由来は20世紀になってから。
それまでスラックスはシングル(折り返しなし)のみのデザインでした。
雨の日にパーティーへ向かう際に
スラックスの裾が汚れないようにと折り返し、
そのままパーティーへ出席してしまったそうです。
今で言う「こなれ感」というものでしょうか、
そのままオシャレとして流行したようです。
スーツの歴史・ディティールについて二回に分けて
お送りしましたがいかがでしたでしょうか?
こういった歴史や成り立ちを知っていると
普段何気なく着ていたスーツにも
歴史と愛着を感じますね!
今回ご紹介したディティールに関しまして、
パターンやデザインによってはご選択いただけない場合もございます。
詳しくは店頭スタッフにお尋ねください♪