スーツは採寸が肝心!オーダースーツ注文時にも役立つ自己採寸の方法
その他(豆知識)
2023.11.6
目次
身体のサイズが分からなくてもスーツは購入できますが、かっこよく着こなすならサイズ感は無視できません。サイズの把握こそが、すてきなスーツを選ぶための重要なポイントとなるのです。
オーダースーツの場合は基本的にフィッターが採寸を行いますが、お店によっては自己採寸ができる場合もあります。そのため、身体のサイズの測り方を知っておくと安心です。
そこで今回は、主な採寸方法である「ヌード寸法」と「出来上がり寸法」についてご紹介します。オーダースーツを作る際の注意点も解説しているので、ぜひご覧ください。
ヌード寸法とは?採寸箇所と方法
ヌード寸法とは、自分の身体をそのまま採寸することです。衣類を作る際の基準寸法であり、スーツ業界をはじめとする、さまざまなファッション業界で使われています。
ヌード寸法はまっすぐ立って測らなければならないため、ひとりで採寸するのは困難です。1〜2人に補助してもらうようにしましょう。
総丈
首の付け根(ワイシャツの襟の下)から素足のかかとまでを測ります。肩幅よりやや狭めに足を開き、まっすぐ立つのがポイントです。
着丈
首の骨からお尻と太ももの境目までを測ります。お好みで±1~2cmの調整を行いましょう(最近のトレンドは1cmほど短い長さ)。
背幅
背中側の脇下から反対側の脇下までを測ります。猫背や反り腰だと正確に測れないため、姿勢を正しまっすぐ立ちましょう。
首周り
喉仏の骨の下にメジャーをあて、水平に一周まわして測ります。自分でメジャーの数字を確認するのは困難なため、身近な人に手伝ってもらいましょう。
オーバーバスト
二の腕を含めた外側を測ります。腕は垂直に下げ、メジャーは地面と水平になるよう保ち、上半身のバストトップを通るようにしましょう。
肩幅
肩先から反対の肩先までを測ります。肩のまるみにメジャーを沿わせるのがポイントです。
胸囲
脇の下にメジャーを通し、水平に一周まわして測ります。自身で採寸する場合は、メジャーのメモリを前に持ってきて確認してください。
胸幅
胸側の脇下から反対側の脇下までを測ります。メジャーが地面と水平になるよう注意しましょう。
中胴・胴囲
お腹の最も出ている部分(主にみぞおちあたり)からメジャーを水平に一周まわして測ります。意識的にお腹を凹ませないようご注意ください。
裄丈
肩の落ちる部分からくるぶしの下までを測ります。腕の長さは左右で異なるため、左右別々に採寸することが大切です。
二の腕
腕の周囲を測ります。二の腕の一番太い部分にメジャーをあてるのがポイントです。
手首
手首の骨の上(くるぶしあたり)を測ります。メジャーがズレないよう十分注意しましょう。
ウエスト
おへその下あたりにメジャーをあて、水平に一周まわして測ります。お腹を引っ込めず、リラックスした状態で測りましょう。
ヒップ
お尻の最も出ている部分にメジャーを当て、水平に一周まわして測ります。姿勢を正し、まっすぐ立ちましょう。
太もも(ワタリ幅)
太ももの最も太い部分にメジャーを当て、水平に一周まわして測ります。足が曲がらないようご注意ください。
膝幅
膝の中央でメジャーを一周させ測ります。曲がる部分のちょうど中央にメジャーを当てましょう。
スラックス丈
股上(ウエストの端から足の付け根まで)と股下(太ももの付け根からくるぶしまで)を垂直に測ります。ベルトの上から足の側面までメジャーを伸ばし測っても問題ありません。
出来上がり寸法とは?採寸箇所と方法
出来上がり寸法とは、衣類そのものを採寸すること。「仕上り寸法」「製品寸法」「実寸」といわれることもあります。自分の身体に合ったスーツをお持ちの場合におすすめの採寸方法です。
ヌード寸法にゆとり分(ゆるみ分)を足すため、ヌード寸法よりも大きい数値になるのが特徴です。
着丈
襟の付け根から裾までを測ります。背中の縫い目に沿ってまっすぐ測るのがポイントです。
肩幅
袖の縫い目から反対側の袖の縫い目までを測ります。メジャーが斜めにならないようご注意ください。
胸囲
左右の脇下間を水平に測ります。前ボタンを留めるのをお忘れなく。
中胴・胴囲
前ボタンを留めた状態で、ウエストの最も細い部分を水平に測ります。寸法は2倍にしてください。
袖丈
袖の縫い目から袖口の中心あたりまでを測ります。メジャーをまっすぐに伸ばすのがポイントです。
袖幅
袖の脇下部分を水平に測ります。袖がシワになっていないか事前に確認しましょう。
裾口
前ボタンを留めた状態で、裾の部分を直線に測ります。寸法は2倍にしてください。
袖口幅
袖の裾部分を水平に測ります。メジャーがまっすぐになるよう注意しましょう。
ウエスト
パンツのウエスト部分を水平に測ります。寸法は2倍にしてください。
ヒップ
お尻の最も大きな部分(ポケットの下あたり)を水平に測ります。寸法は2倍にしてください。
太もも(ワタリ幅)
太ももの最も大きな部分(膝上あたり)の内股縫い合わせ位置からパンツの端までを測ります。メジャーが水平になるよう注意しましょう。
膝幅
股下部分を半分に折ったのち、折り目から5cmほど上の部分を水平に測ります。
裾幅
パンツの折り目から反対側の折り目までを測ります。一周ではなく半周の寸法を測るのがポイントです。
スラックス丈
股上(内股の縫い合わせラインからウエストの上端まで)と股下(股部分の縫い目からパンツの裾まで)を測ります。パンツの縦の長さをそのまま測っても問題ありません。
既製品のスーツはヌード採寸をもとに購入する
既製品のスーツを購入する場合は、自分のヌード寸法をもとにJIS規格の体型区分・身長区分表の中からサイズを決めましょう。袖丈やパンツの裾丈は調整できる部分なので、試着をして長さを決めるのがおすすめです。
出来上がり寸法を把握している場合は、それをベースに袖丈や裾丈を決めても良いでしょう。
オーダースーツはオーダー方式によってサイズの活用方法が異なる
オーダースーツを購入する場合は、オーダー方式によってサイズの活用方法が異なります。
パターンオーダー・イージーオーダーの場合
パターンオーダー・イージーオーダーでは、ヌード寸法を用いるのが一般的です。お客さまのヌード寸法に近いゲージ見本を試着していただき、サイズの微調整を行います。
出来上がり寸法を把握している場合は、調整可能な箇所をそのサイズに合わせることもあります。
フルオーダーの場合
フルオーダーでもヌード寸法を用いるのが一般的です。お客さまのヌード寸法を基準に、ゆとり分を加味してサイズを調整します。
出来上がり寸法を把握している場合は、それをフィッターに伝えるのも良いでしょう。仮縫い時に反映してくれる場合があります。
オーダースーツを作りに行くときは服装にも気をつけよう
オーダースーツを作る際は、一般的にお店でフィッターに採寸してもらいます。このときの服装は私服で問題ありませんが、可能なら普段着用しているスーツを着て行くのが望ましいでしょう。そのスーツが身体にフィットしている場合は出来上がり寸法を測ることで、よりスムーズにスーツを仕立てられます。また、「どこをどうデザインしたいか」などの要望も伝えやすくなるでしょう。
もし私服で行く場合は、採寸しやすいよう身体のラインが分かるような服装にすることが大切です。厚手の服は避けるようにしましょう。
まとめ
自分の身体のサイズ、または手持ちのスーツのサイズを把握していれば、オーダースーツをよりスムーズに注文できます。また、自分の身体にフィットするスーツに仕上がるため、着心地が良いのはもちろん、かっこよく着こなせるでしょう。
今回ご紹介したヌード寸法と出来上がり寸法の採寸箇所・方法を押さえて、満足度の高いオーダースーツを仕立てましょう。
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