オーダースーツにおけるコスパの意味とは?高品質&コスパ高のスーツを仕立てるポイント
その他(豆知識)
2023.7.21
目次
オーダースーツを選ぶ際、価格帯を気にする方もいるでしょうが、「価格が安い=コスパが良い(費用対効果が高い)」と考えていると後悔してしまうかもしれません。オーダースーツにおけるコスパは目的によって変わるため、コスパ高を実現したいならオーダースーツを購入する理由や目的を明確にした上で購入を決めることが大切です。
今回は、オーダースーツにおけるコスパについてお話しするとともに、満足できる1着を仕立てるためのポイントなどをご紹介します。
オーダースーツにおける「コスパ」とは?
冒頭でも触れたように、オーダースーツにおけるコスパはスーツを仕立てる「目的」によって変わります。
例えば、毎日着用する普段使い用のスーツを購入したいとき、高価格帯のオーダースーツを選ぶのは「コスパが悪い」といえます。また価格帯が低くても、実績がない店舗や信頼できない店舗に任せてしまうと仕上がりに不満が残ったり、お直しの手間が発生したり、追加料金を支払ったりと結局コスパが悪くなる結果につながる可能性があります。
つまり、消耗の激しい普段使い用のスーツでコスパ高を実現したいなら、信頼できる店舗が扱っている「比較的予算が抑えられたオーダースーツ」が好適というわけです。
それに対して、ここぞというときに着る最高の1着をコスパ高に仕立てたいなら、信頼性が高く実績のある店舗に任せることが最善です。「フルオーダー以外のオーダータイプを選ぶ」「カスタマイズを最小限にする」など工夫して出費を抑えても値段が高いと感じるかもしれませんが、優れた技術で仕立てられたスーツは長持ちするため結果的にコスパ高を実現できます。
「高級オーダースーツは耐久性が高い」というのは誤り
「良い服を長く着る(丈夫で長持ちする)」という考えがあるように、高級なオーダースーツは耐久性が高いと思われがちです。しかし、スーツの場合は必ずしもあてはまるとは限りません。
高級オーダースーツは「最高品質の生地」や「着心地の良さ」は折り紙つきですが、耐久性が飛び抜けて高いわけではありません。むしろ天然素材などを使っている分、デリケートな面があるため、毎日着用していると消耗しますし、日々のメンテナンスを疎かにしてしまうと状態は悪くなります。
これらを踏まえて、普段使い用にオーダースーツを仕立てるならローテーションで着用できるように2〜3着ほど作ることをおすすめします。同じ店舗にまとめて依頼するとお得になるケースもあるため、コスパが気になる方はフィッターに相談してみましょう。
高品質&コスパ高のオーダースーツを仕立てるポイント
オーダースーツの仕立てで高品質&コスパ高を実現するなら、下記のポイントに留意しましょう。
オーダータイプは「パターン」or「イージー」
オーダースーツにはパターン・イージー・フルと仕立て方が3種類ありますが、高い品質と好コスパの両方を叶えるならパターンとイージーがおすすめです。
フルオーダーのように1から10まで希望どおりとはいきませんが、ある程度満足できる品質のオーダースーツを予算を抑えて依頼できます。店舗によって扱っているオーダータイプは異なるため、気になる店舗が見つかったときはどのオーダータイプに対応しているかを確認してみましょう。
生地にこだわる
生地にこだわることは、品質の向上につながります。おすすめはウール100%などの天然素材を使用した生地です。適度な光沢があり、肌触りが良く、着心地も抜群です。生地を豊富に扱う店舗に依頼すれば、気に入る生地が見つかるでしょう。
なお生地にこだわるなら、仕立ての時期はシーズンごとの新作生地が多く入荷する「2月」と「8月」が狙い目です。
伝統のシルエットにトレンドを取り入れる
伝統的なシルエットのスーツは重厚感や威厳、品格、誠実さなどの印象を与えますが、人によっては古い、柔軟性がないと捉えられる恐れもあります。
スーツを仕立てる目的が「他者への印象を良くして信頼を得ること」なら、トレンドを取り入れることも意識しましょう。ルールを守った上でスーツの着こなしを楽しめれば、良い評価を得られて結果コスパ高につながります。
カスタマイズで高見せ&オリジナリティを追求する
オーダースーツではさまざまなカスタマイズができます。ボタンを高級なものに変えたり裏地の処理にこだわったりすることで高見せになりますし、オリジナリティを追求することで「世界に1つだけのスーツ」という特別感も演出できます。
シルエットを底上げするおすすめのカスタマイズ
オーダースーツはスタンダードな注文でも充分にすてきですが、カスタマイズすることでシルエットを底上げできます。こちらでは、ジャケットとパンツに施せるおすすめのカスタマイズをご紹介します。
ジャケットのカスタマイズ
本切羽
袖のボタンが開閉できる仕様を「本切羽(ほんせっぱ)」といいます。ボタンを外すことで袖口に適度な抜け感が生まれて、おしゃれな印象をアップできます。
既製品のスーツにはあまりみられない仕様なので、オリジナリティを持たせたい方にもおすすめです。
お台場仕立て
内ポケットの部分を表地と同じ生地にする仕様を「お台場仕立て」といいます。まとまりが出てすてきですし、ちらっと見えたときの美しさも魅力的です。また、型崩れしにくくなるためスーツを長く愛用できます。
AMFステッチ
襟の端にステッチ(飾りの縫い目)を施す仕様が「AMFステッチ」です。品のある装いになる他、襟の型崩れ防止にもなります。
パンツのカスタマイズ
Vスリット
ウエストの後ろ、腰にあたる部分に切れ込みを入れる仕様を「Vスリット」といいます。ウエストにゆとりができるため、屈んだときにも動きづらさや圧迫された感じを受けません。
シック
「シック」は、股の部分に補強用の当て布をする仕様です。股ずれ防止になり、パンツへの傷みが軽減されます。
滑り止め
「滑り止め」はパンツの内側、ウエスト周りにシリコン製の滑り止めを施す仕様です。パンツがずり落ちたり、シャツの着崩れを防いだりする効果があります。
シロセット加工
パンツのセンターラインを消えづらくする仕様を「シロセット加工」といいます。新品のような美しさを維持できる他、着用後の日々のお手入れもしやすくなります。
オーダースーツを仕立てる前に確認しておくこと
オーダースーツを仕立てるときは、下記のことを事前に確認しておくことをおすすめします。
お店で雰囲気を見に行く
まずは、お店に直接足を運んで店内の雰囲気を確認しましょう。スタッフの年齢層や接客の様子などを確認することで安心感を得られます。「お店に行くのに見るだけで帰るのは気まずい」「敷居が高くて入りづらい」という方は、電話で相談してみましょう。
納期までの期間
納期までの期間を確認することも大切です。既製品のスーツとは異なり、オーダースーツは購入してから受け取りまでに期間を要します。オーダー後、スーツが必要なのに納期が間に合わないということが起こらないように、事前に納期を確認しておきましょう。
アフターサービスの有無
アフターサービスの有無も重要なポイントです。納品されたスーツに納得ができないときはサイズ変更や体型補正に対応してもらえるのか、購入後いつまで対応してもらえるのか、無料なのか有料なのかなど、思いつく限りの不安は最初に聞いておいたほうが安心です。
まとめ
オーダースーツは店舗によって特徴や価格帯が異なります。何のために作るのかを明確にし、それに合わせてコスパ高を実現できるオーダータイプやカスタマイズ、店舗選びを行いましょう。
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