オーダースーツ生地素材の種類とは?産地ごとに異なる生地の特徴&選び方とおすすめブランドを紹介
その他(豆知識)
2022.3.29
目次
オーダースーツを依頼する際、最も心躍る瞬間は生地選びだという方も多いでしょう。しかし、オーダースーツの生地は数多くあり、また生地も素材によって触り心地や質感、着心地などが異なるため、どう選べば良いのか悩む方も少なくありません。
いざというときスムーズにオーダーができるように、また自分が満足できる生地を見つけるためにも、事前に生地や素材の特徴、産地ごとの違いなどについて覚えておくことをおすすめします。
今回は、オーダースーツの生地について、素材や産地ごとの特徴、生地選びのポイントなどについてご紹介します。オーダースーツにおすすめのブランド生地についてもお伝えするので、ぜひご参考にしてください。
オーダースーツに使われる生地の素材別の特徴
オーダースーツの生地に使用されている素材は、大きく分けて「天然繊維」と「化学繊維」です。
それぞれの特徴は、以下のとおりです。
天然繊維
天然繊維は、肌触りが良くて高級感があります。素材によって特徴が異なり、例えばウール(羊毛)は弾力性や伸縮性、吸湿性、保湿性、耐久性に優れた丈夫さが魅力です。やわらかいのにシワになりにくいため、オーダースーツの生地にぴったりです。
カシミアは光沢があり、上質な肌触りが魅力です。機密性の高い生地を作ることが可能なので、冬用のスーツを仕立てる際におすすめです。
コストパフォーマンスを重視するなら、コットン(綿)という選択肢もあります。天然繊維は高級になりがちですが、コットンは比較的リーズナブルです。耐久性や吸湿性が高いため、着心地も満足できるでしょう。
デリケートなシルクは耐久性に不安がありますが、肌触りが良く、高級感があります。また吸湿性に優れており、静電気が起こりにくいという利点もあります。混紡(こんぼう)したり、裏地に使ったりできるため、気になる方は店員へ相談してみましょう。
なお、近年では天然繊維を加工した再生繊維もオーダースーツの生地として使用できます。
化学繊維
化学繊維は丈夫で軽く、弾力性があるため多くのスーツに使われています。シワになりにくいという特徴がありますが、通気性や吸水性が劣るため汗によるベタつきがあります。この他、冬場は静電気などが起きやすくなるなどのデメリットもあるため、気になるところがあれば店員へ相談しましょう。
なお、化学繊維にはポリエステルやナイロン、レーヨンの他、ストレッチ性や防汚性に優れた機能性の高い繊維もあるため、着用シーンに合うものを探してみてはいかがでしょうか。
天然素材の種類
天然繊維は、主に「動物繊維」と「植物繊維」の2つに分けられます。
動物繊維
動物繊維は、なめらかで柔らかく高級感がある素材です。機能性や快適さにも長けているので、ビジネスシーンや冠婚葬祭に相応しいといわれています。
そんな動物繊維は、主に「シルク」と「獣毛繊維」の2つに分けられます。
シルク
シルクは、蚕(かいこ)が作る繭を原料とする素材です。艶やかでなめらかという特徴から、古くから貴重な素材として重宝されています。光沢感があり高価な印象を与えることから、結婚式やパーティーをはじめとする慶次の場に相応しいといえるでしょう。
また、シルクが混紡された生地は静電気に強いといわれているため、冬場の着用にもおすすめです。
獣毛繊維
獣毛繊維は、シルク以外の動物繊維のことです。代表的な素材にはウールが挙げられ、保温性・吸湿性に優れている他、肌になじみやすく、シワの回復・着心地の向上に貢献するという特徴があります。汚れづらく汚れが落ちやすいという点も、ウールならではの特徴です。そのため、ウールはスーツの生地にもよく使われています。
特殊獣毛
特殊獣毛は、ウール以外の獣毛繊維のことです。モヘヤやカシミア、キャメル、アルパカなどさまざまな種類があり、それぞれで特徴は異なります。
例えば、アンゴラ山羊の毛であるモヘヤは上品できれいな光沢が特徴です。ウールよりも通気性に優れているため、夏用の生地として重宝されています。なお、スーツにモヘアを使用する場合は、基本的に「ウールモヘアの混紡生地」が使われます。
カシミヤ山羊の毛であるカシミヤは、「繊維の宝石」という異名があるほど光沢が美しく、保温性が高いのが特徴です。そのため、モヘヤとは異なり冬用の生地として重宝されています。
植物繊維
植物繊維は、植物の種子や茎・葉から取れる繊維です。スーツやシャツに使われる植物繊維には、主に「綿(コットン)」「超長綿」「麻(リネン)」の3つが挙げられます。
綿(コットン)
綿(コットン)は、種子を包むワタから作られる素材です。手触りが心地良く吸湿性に優れているため、肌着やシャツなど肌に直接触れる衣類によく使用されます。
スーツの素材として使われることもありますが、シワになりやすいという特徴があるため、どちらかというとリラックスした着心地やシルエットを楽しむカジュアルスーツの分類になります。
超長綿
超長綿は、綿(コットン)の一種です。通常よりも繊維が細く長く、柔らかで美しい素材のため、高級素材として扱われています。なめらかな肌触りのためシャツに使用されることが多く、オーダーシャツでもよく選ばれる素材です。
麻(リネン)
麻(リネン)は、麻の茎から採取できる繊維を幻聴とした素材です。柔らかな手触りで通気性が良いため、春夏の素材として重宝されています。綿(コットン)と同じくシワになりやすいので、スーツの中でもカジュアルスーツの素材として使われるケースがほとんどです。
麻(リネン)と一言でいっても種類はさまざまで、中でもスーツの生地に使われる素材として人気なのはアイリッシュリネンです。麻(リネン)の中でも高品質で、強いコシとハリがあります。
化学繊維の種類
化学繊維は、主に「合成繊維」「半合成繊維」「再生繊維」の3つに分けられます。
合成繊維
合成繊維は、化学的プロセスによって合成・製造される繊維のことです。強度や耐水性に優れているのが特徴で、その種類には主に「ポリエステル」「ポリウレタン」「ナイロン」などがあります。
ポリエステル
ポリエステルは、テレフタル酸とエチレングリコールを原料とする素材です。シワになりにくく強度と耐久性に優れている上に、他の合成繊維に比べてクリーニングやアイロンの熱にも強いことから、実用性が重視されるビジネススーツによく使われます。
ポリウレタン
ポリウレタンは、ストレッチ性に定評がある素材です。伸縮性が高い一方で、経年変化が起こるという特徴があるため、長期的な着用を前提とするスーツにはあまり使用されません。
ナイロン
石油を原料とするナイロンは、乾燥がスピーディーでシワになりづらい素材です。スーツに使用されることはほぼありませんでしたが、昨今はカジュアルスーツの素材として使われることもあります。
半合成繊維
半合成繊維は、合成繊維と再生繊維の中間となる素材です。その主な種類には「アセテート」「プロミックス」が挙げられます。
アセテート
アセテートは木材パルプを原料とする素材です。シルクのような光沢が魅力ですが、強度はなくデリケートなため、そのまま衣類に使われることは滅多にありません。主に混紡素材として使われます。
プロミックス
カゼイン(ミルクカゼイン)を原料とするプロミックスは、軽量で発色に優れた素材です。光沢がありなめらかな一方で、熱や摩擦に弱いという一面もあるため、注意して取り扱う必要があります。
再生繊維
再生繊維は、原料である天然高分子化合物を溶解したのち紡糸した素材です。主な種類には「レーヨン」「キュプラ」が挙げられます。
レーヨン
レーヨンは、木材パルプを原料とする素材です。なめらかな肌触りと上品な光沢を備えていることから、スーツの裏地によく使われます。
キュプラ
キュプラは、綿花の種子から採取できる繊維を加工した素材です。綿(コットン)が原料なので吸湿性や放湿性が高く、衣服内が快適に保たれます。また、帯電しにくいという特徴もあるため、スーツに使われた場合はまとわりつきが抑制されます。
天然繊維と化学繊維(合成繊維)は「繊維の長さ」が違う
天然繊維と化学繊維の違いは「繊維の長さ」です。天然繊維は繊維の長さが数cm程度で、長くても1mに満たないのが特徴です。一方で合成繊維は、原料の範囲内であれば長い繊維を製造することができます。天然繊維よりも長くすることも可能ですし、逆に短い繊維を製造することも可能です。
スーツには「混紡生地」が使われることも多い
スーツには、2種類以上の繊維を合わせて紡ぐ「混紡生地」が使われることもあります。混紡生地には、主に「ウールシルク」「ウールモヘヤ」「ウールポリエステル」の3つが挙げられます。
ウールシルク
ウールシルクは、ウールとシルクを混紡した生地です。ウールの高い保温性・吸湿性、そしてシルクのなめらかな肌触りと上品な光沢を合わせ持っているのが特徴です。上品な雰囲気のため、フォーマルシーンに相応しい格式の高いスーツによく使われます。
ウールモヘヤ
ウールモヘヤは、ウールとモヘヤを混紡した生地です。モヘアのみで糸を紡ぐことは困難なため、基本的にウールと混紡されます。ウールの汚れづらく汚れが落ちやすいという特徴に、モヘヤのきれいな光沢がプラスされるため、使い勝手と見た目の両方が優れているといえます。
ウールポリエステル
ウールポリエステルは、ウールとポリエステルを混紡した生地です。吸湿性に優れ肌触りが良い一方で強度が弱いウール、そして強度が高い一方で吸湿性が劣るポリエステル、両者がそれぞれの短所を補っているため、実用性が高いのが特徴です。
オーダースーツに使われる生地の産地別の特徴
生地の産地として有名なのが、イタリア・イギリス・日本です。
こちらでは、各国の生地の特徴をご紹介します。簡単にメリット・デメリットをまとめているので、生地選びのご参考にしてください。
イタリア製
イタリア製の生地は、単糸で織られるものが多くあります。柔軟性に優れており、触り心地もやわらかくなめらかです。美しくツヤのある光沢と、鮮やかな色合いはイタリア製の生地の特徴です。イタリアの代表的な産地は、イタリア北西部に位置するビエラ。生地の聖地とも呼ばれるビエラには潤沢な水源があり、日々高品質の生地が作られています。
イタリア製の生地のメリット
・柔らかくて軽いため、着心地が良い
・体にフィットしやすい
・ドレープによって体のラインが美しく見える
・ファッションのトレンドを取り入れている
・デザインのセンスやバランスが良く、色彩感覚が豊かな生地が多い
イタリア製の生地のデメリット
・シワになりやすい
・他の生地と比べると湿気の影響を受けやすい
・流行り廃りの影響を受ける可能性がある
イギリス製
イギリス製の生地は羊毛を使って織られているため、厚手で硬く耐久性に優れています。クラシカルで伝統的なデザインの生地が多く、落ち着きのある色合いが特徴です。イギリスは気温が低く湿度が高いため、防寒の面からも厚手で丈夫な生地が好まれています。
イギリスの代表的な産地は、ウエストヨークシャーの南西部に位置するハダーズフィールド。産業革命以降、毛織物工業の中心として栄えたハダーズフィールドは、英国生地の聖地といえる場所です。
イギリス製の生地のメリット
・耐久性が高く、とにかく丈夫
・長持ちしやすい
・シワになりにくく、お手入れも比較的ラク
・流行り廃りが少ない、クラシカルな色と柄
・スタイリッシュで美しいシルエット
イギリス製の生地のデメリット
・シルエットが素朴で硬い印象になる
・重くて、体になじむまで時間を要する
・色柄のデザインがたまに突飛
日本製
日本製の生地は、厚手で耐久性があります。日本で根付いたスーツは、そのルーツをイギリスに持つため、国産生地はイギリス製の生地に似た特徴を有しているのです。
日本製の生地(毛織物)の約80%は、尾州(びしゅう:愛知県尾張西部〜岐阜県西濃)で生産されています。自然豊かな環境と伝統織物が有名な尾州は、古くから繊維の一大産地として栄えた場所です。優れた技術を有した企業がともに手を取り、糸を紡いで染色し、生地を織るまでの工程を行っています。なお、上質なコットン(綿)の産地である尾州では、尾州ウールと呼ばれる生地が有名です。
日本製の生地のメリット
・耐久性に優れている
・品質管理が徹底している
・関税などがかからないためコストパフォーマンスが良い
・日本のビジネスシーンになじむベーシックな色柄が多い
日本製の生地のデメリット
・派手で遊び心のある生地を探そうとすると難しい
スーツの生地は織り方にも種類がある
オーダースーツの生地は、素材や糸、産地だけでなく、織り方によっても風合いが異なります。どんな織り方があり、どんな特徴があるのかを、以下にてご紹介します。
平織
平織(ひらおり)は、経糸(たていと)と緯糸(よこいと)を1本ずつ交互に浮き沈みさせて織る手法です。模様は左右対称になっており、摩擦に強く丈夫です。また、ツヤのある光沢はありませんが、通気性に優れているため春・夏用のスーツに適しています。
代表的な平織:ブロード、オックスフォード
綾織
綾織(あやおり)は、斜文織(しゃもんせん)という斜めの模様が見える織り方で、三つ綾・四つ綾という2種類の織り方があります。糸が交差した部分が浮き上がって見える他、ツヤが出やすいという特徴があります。また密度が高く、伸縮性や保湿性に優れているため、冬用のスーツに適しています。なお、斜文織(しゃもんおり)やツイルとも呼ばれています。
代表的な綾織:デニム、サージ
朱子織
朱子織(しゅすおり:繻子織)は、経糸と緯糸を5本以上使い、糸が交差する点が隣り合わない
ように交互に織る手法。密度が高く厚みがありますが、シワや型崩れしやすいです。また光沢感があり、なめらかな触り心地が特徴です。サテン織りとも呼ばれており、フォーマルなスーツやドレス、裏地などに使われています。
代表的な朱子織:サテン
オーダースーツの生地の選び方
「良い生地かどうかを見極めるポイントを知りたい」という方は、以下の3つのことを試してみてください。
ツヤや光沢があるかどうか
生地を見たときには、ツヤや光沢があるかどうかを確認しましょう。光沢がある生地にはシルクが織り込まれているため、高級感のあるスーツを仕立てられるはずです。ただ、生地だけを見ても分かりづらいため、同色のスーツを見比べてみることをおすすめします。
また、仕上がりイメージを想像することも大切です。見ているだけのときはすてきに見えても、いざ袖を通したときに自分の肌色と合わなかったというケースもあります。肌と生地の色の相性を確認する他l、テーブルなどに置いて明るい場所でも色をチェックしてみてください。
SUPER表示を見る
SUPER表示は「ウールに使用される原毛の品質ランク」です。表示されているのは糸の太さではなく、糸に使われる原毛の細さです。例えば、Super90‘sの表示なら原毛の細さは19ミクロンで、Super100‘sの表示なら18.5ミクロンです(10単位ごとに0.5ミクロン細かくなる)。
原毛が細かくなると、一本の糸を紡ぐときに使う原毛の数が増えてしまいます。SUPER表示の数字が大きいと生地の価格は高くなる傾向にあり、またその分生地も高級なものになるのです。
実際に手に取ってみる
実際に手に取らなければ分からないこともありますよね。
例えば、生地がやわらかいかどうか、肌に気持ち良いかどうかは触れてみなければ分かりません。良い生地は、柔軟性があるためやわらかいです。丁寧な打ち込みによってコシが出ており、シワがついても復元力によってすぐに戻ります。
また、ストレッチ性などにも目を向けてみてください。例えば、あなたが営業の仕事をやっているとして、動きたいのにスーツが伸びず行動を制限されたらどう思いますか?
動きづらいというだけでも、人はストレスを感じるものです。実際に手に取り、自分の動きを阻害しないか、生地の素材には何を使っているのかなどを調べて納得の上で購入しましょう。
肩にあてて顔映りを確認する
生地のサンプルを見ただけで判断すると、実際に仕立てたときに「思っていたより派手(地味)だった」「イメージと違う」ということになりかねません。
後悔のないオーダースーツを作るためにも、気になる生地が見つかったら肩にあてて鏡の前に立ち、顔映りを確認するようにしましょう。そうすることで、スーツの仕上がりや自分との相性をよりイメージしやすくなります。
スーツを仕立てる目的に沿って選ぶ
生地を選ぶ際は、「誰から信頼を得たいのか」「スーツを着用して何を成したいのか」「向き合う相手は誰なのか」を考えることも大切です。目的が明確であれば、その相手やシーンを考慮して生地を吟味できるため、ベストな選択ができるでしょう。
着用する季節に合わせて選ぶ
「夏用(冬用)のスーツなのか」「オールシーズン、着用する予定なのか」など、季節に合わせて生地を選ぶことも大切です。
例えば、春夏用のスーツを仕立てるのであれば、生地にはサマーウールを選ぶのが望ましいといえます。この他、麻(リネン)やモヘアも夏向けの素材なのでおすすめです。
ただし、麻(リネン)はシワになりやすいので、カジュアルスーツを仕立てる場合に選ぶのが良いでしょう。
予算内に収まるかどうかも重要なポイント
生地によって値段は異なるため、予算を考慮して選ぶことも大切です。予算を上回らないか確認するのはもちろん、もし上回る場合は「それでもこの生地を使いたいかどうか」をよく考えるようにしましょう。
生地のバンチブックには何が書かれている?
オーダースーツの生地選びで目にするバンチブックは、簡単にいうと「生地の見本」です。バンチブックは生地の質感を確かめるだけでなく、その生地がどこでできたのか、どのブランドのものなのかといった生地の基本情報も一緒に確認することが可能です。
<生地タグ(織りネーム)から分かること>
・産地
・ブランド名
・ブランドロゴ
・モデル名
・素材
また、こうした情報からブランドの業態も知ることができます。生地ブランドといっても業態はさまざまで、「ミル」「マーチャント」「ライセンスのみのメーカー」があります。
ミルとは、生地を自社で製織している生産業者です。有名なブランドだと、下記でご紹介しているゼニアやロロ・ピアーナなどが挙げられます。これらはもとから製織を行うブランドなので、素材や生地の品質を厳しくチェックしています。
一方、マーチャントは自社で製織をしません。その代わりに世界中から高品質の素材や生地を集めて取引を行ういわば商社です。やや割高になりますが、広く素材や生地を集めているため、気に入るものが見つかる可能性が高いという利点があります。
ライセンスのみのメーカーも、直接生地を織ることはありません。ブランドが持つライセンスを他社へ与えて、ブランドを保持しています。こういったメーカーの素材を取り扱うスーツ専門店もありますが、品質基準を調べた上で仕入れている店舗も多いため気になるようなら質問しましょう。
なお、店舗によってはSUPER表示のように、糸や素材などに関する詳しい情報を生地タグとは別に開示しているケースもあります。気になる生地がある場合は、遠慮せず聞いてみてください。
オーダースーツでおすすめのブランド生地を紹介
オーダースーツの生地を選ぶなら、生地ブランドのことについても知っておくと便利です。イタリアからは3店、イギリスと日本からは1店ずつ生地ブランドをご紹介します。
イタリア製の生地
今回ご紹介するブランドは「ゼニア」「ロロ・ピアーナ」「カノニコ」の3つです。
ゼニア
ゼニアは、イタリアのファッションブランドです。1910年に生地メーカーとして創業してから現在に至るまで、実に100年以上もハイブランドなどに生地が使われています。
最高級の天然繊維から希少なウールだけを選び、生地を織り上げます。デザインはおしゃれで遊び心があり、生地の品質は最高級で、その上デザインまで遊び心があっておしゃれです。
ロロ・ピアーナ
ロロ・ピアーナは、イタリアを代表する老舗の高級生地ブランド。繊維の生産、混紡、生地の製品化に至るまで、一貫して自社工場で行っています。
イタリアの聖地・ビエラに軒を連ねており、一流のこだわりを持って、世界のファッション界を牽引する有名ブランドに生地を提供し続けているのです。
ロロ・ピアーナが手掛ける生地は薄くて軽く、しなやかです。体に沿ってなじむ他、ドレープが美しく出るため、きれいなスーツスタイルを保てます。近年では、オリジナルのジャケットやスーツをはじめ、さまざまなファッションアイテムを展開しており、世界中でファンを獲得しています。
カノニコ
カノニコは、ビエラに本拠地を持つイタリア最古の生地ブランドです。350年を超える歴史を持ち、その中で培った技術をスーツ生地の生産にも余すところなく発揮しています。最高峰の生地ブランドながら価格帯は比較的抑えているため、オーダースーツを検討している方はぜひチェックしてみてください。
イギリス製の生地
イギリスの生地ブランドからは、歴史ある「アルフレッド ブラウン」をご紹介します。
アルフレッド ブラウン
アルフレッド ブラウンは、1915年にウエストヨークシャーで創業し、それから100年以上も英国の紳士服業界を牽引しています。
アルフレッド ブラウンの生地の色や柄は、落ち着きのあるスタンダードデザインが多く、機能性にも優れているためビジネスシーンにもすっとなじみます。また、しっかりとした丈夫な生地ながら繊細で品のある光沢が目を引くため、礼服などのフォーマルな場で着用するスーツを仕立てるのも良いでしょう。
日本製の生地
日本の生地ブランドからは「御幸毛織(みゆきけおり)」をご紹介します。
御幸毛織
「御幸毛織(みゆきけおり)」は、1905年(明治38年)に創業した老舗の生地ブランド。原料の調達から仕上げまでとことんこだわり、本場イギリスを凌ぐほどの品質の高さから世界で認められています。
製織にはションヘル織機を使用しており、これにより生地に独特で味のある膨らみを持たせています。また、天然素材を使用し織り上げられた御幸毛織の生地はハリやコシ、ツヤがあり、なめらかな手触りとしなやかさを兼ね備えています。
オーダースーツの生地は満足できるまで吟味しよう
オーダースーツの生地は種類が多く、素材や産地、織り方によって特徴は異なります。きっとあなたが満足できる生地が見つかるはずなので、納得できるまで吟味しましょう。希望がある場合は店員と相談し、予算の範囲で満足できる生地を探してみてください。
国産の生地は輸入生地よりもリーズナブルで、かつ高品質です。イタリア製やイギリス製の生地でできたスーツもすてきですが、国産生地でできたスーツはまた違った魅力があります。興味のある方は、ぜひチェックしてみてください。
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