ワイシャツの首回り・裄丈サイズ目安!採寸方法から縮みの原因&対策まで解説
その他(豆知識)
2022.10.2
目次
ビジネスシーンや、プライベート、フォーマルシーンでも欠かせないワイシャツ。
ワイシャツはジャケットと比較すると後回しになりがちですが、最近ではクールビズなどワイシャツ1枚になる機会も多く、人目に触れる機会も多いので、着こなしには気を配る必要があります。
そんなワイシャツを毎日着るビジネスマンであれば、首周りだけがきついと感じたことのある方は少なくないのでは?
ワイシャツを新調したくても、首周りだけがきついために少し大きめのサイズを買って印象が悪くならないか気になりますよね。
本コラムでは、ワイシャツの首周りのサイズの目安や、ワイシャツを新調する上で必要な正しい寸法方法とサイズ選びのポイントを解説します。
ワイシャツの首回りはどれくらいのサイズ感がベスト?
ワイシャツのサイズ選びにおいて、首周りのサイズ感は最も重要です。
ビジネスシーンでは、ワイシャツの一番上のボタンを留め、ネクタイを締めるのが一般的なので、首周りのサイズ感はワイシャツのボタンを全て留めた状態で確認しましょう。
ジャストサイズはワイシャツと首の周りに指2本分(実寸+2cm)、ゆったり目が好みの方は指3本分(実寸+3cm)、タイトに着たい場合は指1本分入る程度(実寸+1cm程)が目安となります。
例えば、首周りの実寸が39cmの方は、上記を踏まえお好みに合わせて首周りのサイズが40cm~42cmのワイシャツを選ぶようにしましょう。
これよりも大きなサイズを選ぶと、襟元にゆとりがうまれ、身幅も大きくなり、だらしない印象を与えてしまうので要注意!
首回りだけでなくワイシャツ自体のサイズ感を把握することも重要
ワイシャツを選ぶ際には、首周り以外にも自分の体型に合ったジャストサイズを選ぶことも重要です。
例えば、サイズが大きいものだと首周りにしわができてしまい、1枚で着てもネクタイを締めても様にならなかったり、肩が落ちてしまいだらしない印象を与えてしまいます。また反対に、小さいサイズだと動きにくく窮屈に見えてしまいます。
着心地が良く、印象の良い着こなしをするためにも、まずはワイシャツのサイズ表記を理解し、自分の体型に合った最適なサイズを確認しましょう。
一般的なワイシャツのサイズ表記
国内メーカーの市販のワイシャツは、首周りと裄丈(首の付け根の中心から手首の骨が出っ張った部分までの長さ)を基準に製造されています。
そのため、一般的なワイシャツのサイズ表記は、首周りと裄丈を2cm刻みで構成し、この二つの寸法を組み合わせたものがワイシャツのサイズとなります。
手持ちのワイシャツのサイズを確認する方法
着心地が良く、お気に入りのジャストサイズのワイシャツをお持ちの場合は、サイズ表記タグから自分の体型に合うサイズを知ることも可能です。
例えば、サイズ表記タグに「M82」と記載がある場合は、M(首周り):39cm、裄丈が82cmであることが分かります。
ワイシャツのサイズを正しく採寸する方法
自分の体型に合ったワイシャツを着用するためには、正しいサイズの採寸方法を理解する必要があります。
前項で説明したように、国内で市販されているワイシャツのサイズは「首周り」と「裄丈」を基準としていますので、この二点のサイズを測る方法を紹介します。
まず、サイズを測る際に準備しておくものがメジャーです。採寸は体のラインに沿って測るので、採寸用の柔らかい素材のものが適しています。
サイズを測る際は、正確なサイズを計測できるよう、なるべく一人では行わず身近にいる家族等に協力してもらうことをおすすめします。また、薄着になり、メジャーを自然に体に沿わせるようにして、きつく締めすぎないようにすることも重要です。
首回りの測り方
喉ぼとけのやや下付近から首の後ろの付け根を通るようにメジャーを一周させる。
裄丈の測り方
まずは、腕を下した状態で首の後ろの付け根から肩のラインにメジャーを伸ばします。さらに肩先から肘の内側にメジャーを伸ばしたら、肘の起点はそのままにして手首の骨が出っ張った部分までメジャーを伸ばして計測完了。
手持ちのワイシャツのサイズを測る方法
体型にぴったり合うワイシャツを持っているなら、自分で自分のサイズを計測するよりもワイシャツそのものを測ったほうがより正確にサイズを把握できます。もちろん手持ちのワイシャツにはサイズの記載があると思いますが、より細かく自分の体のサイズを知るためにも首回りや裄丈を測ってみましょう。
・首回りの計測方法
襟を横に広げて、1番上のボタンの中心からボタンホールの中心までの長さを測る
・裄丈の計測方法
襟の付け根、中心から肩の縫製線を経由して袖口の先端まで測る
手持ちのワイシャツなら、首回りや裄丈以外のサイズも計測しやすいです。いま持っているワイシャツと同じサイズ感のワイシャツがほしいという方は、細部までサイズを計測してワイシャツ選びに活かしましょう。
首回りと裄丈以外にチェックすべき箇所とは?
肩幅
右肩の先(骨の端)の部分から左肩の先まで、首のつけ根をとおるラインを計測します。ただ、ほとんどの場合、裄丈のサイズに合わせてワイシャツを選べれば肩幅もほどよく合うようになっています。基本的に実寸どおりのサイズで良いですが、お好みで1〜2cm増減しても問題はありません。
身幅
身幅を測るときは、胸と胴回りの2カ所を計測します。
胸回りは両脇のすぐ下の位置にメジャーを通して計測します。メジャーがたるまないように注意しましょう。 胴回りはおへそを通る腹部まわり(最もお腹が出ているところ)を測ります。基本的に、スラックスのウエストサイズよりも数センチほど大きめの値になります。
首回りに合わせてワイシャツを選べれば、身幅(胸・胴まわり)もほどよく合うようになっています。多少のゆとりがほしいという方は、「胸:実寸+ 20〜25cm」「胴回り:実寸+ 15〜20cm」にすると良いでしょう。
腰回り
腰回りを計測する際は、腰の一番張ったところにメジャーを通します。腰の後ろがたるまないように注意してください。
着丈
ワイシャツの着丈は、首の付け根の中心からお尻がかくれるほどの長さがベストです。また、裾の長さは、手を降ろしたときに小指の先と水平になる位置が良いです。自分では計測が難しい部分なので、サイズの合った手持ちのワイシャツで確認してみてください。
手首回り
手首の内側と、外側にある骨を通る位置を計測して1cmプラスした長さがちょうど良いサイズになります。ただし、腕時計をするほうの手首は少し大きめにサイズを取るとバランスが良くなります。
身長・体重からもシャツのサイズ目安は分かる
身長や体重からサイズの目安を絞り込むことが可能です。自分にぴったりのワイシャツを持っていないという方は、ぜひ表をご覧ください。
身長 | 体重 | |
S | 〜165cm | 〜55kg |
M | 165〜175cm | 55〜65kg |
L | 170〜180cm | 65〜75kg |
LL | 175〜185cm | 70〜80kg |
3L | ー | 80kg〜 |
ワイシャツのサイズを選ぶ際のポイント
自分の体型に合ったワイシャツを着ることで、相手から好印象を得られ、着心地もよくなるメリットがあります。
ワイシャツのサイズ感が適当ではないため、相手に悪い印象を与えてしまわないためにも、自分の体型に合ったサイズ感のワイシャツを選ばなくてはなりません。
相手に好印象を持ってもらえるよう、ワイシャツを選ぶ際のポイントと注意点について紹介します。
裄丈はジャケット着用時に袖が少し覗く長さが好ましい
ジャストサイズが好みの方は、実際に測った寸法に+2cm程度出るのが理想。
スーツのジャケットを着た時に、ワイシャツの袖が1,2cm出る長さで、手首の骨が出っ張った部分がちょうどかかる程のサイズ感です。
例えば、実際に測った寸法が80cmの場合、裄丈が82cmのものを選ぶようにしましょう。
腕を曲げる時に動かしやすく、スーツの見栄えも良くなるので、このくらいの長さにする方が多いです。
また、袖の長さが長めが好みの方は、3,4cm程度覗くくらいがベスト。
例えば、実際に測った寸法が80cmの場合、裄丈が83cm程度のものを選ぶといいです。
頻繁にクリーニングに出す方は、生地が縮むことを考慮し、長めの袖丈を選ぶといいでしょう。
襟のV字が鋭角になっていないか試着時に確認する
首周りは相手からの視線が向きやすい箇所で、着る人の印象を大きく変えるのでサイズ感には注意する必要があります。
試着する際は、ワイシャツのボタンを全て閉じた時に襟と首の境目のV字が鋭利になっていないか確認しましょう。襟元のV字が鋭利になっていると首とワイシャツに隙間ができ、だらしない印象を与えてしまいます。
反対に、首周りが小さいものは窮屈で動きにくく息苦しくなります。
見た目も着心地も良いジャストサイズのワイシャツを選ぶポイントは、実際に測った寸法に+2cm加えた長さを選ぶことです。ワイシャツのボタンを全て閉じた時に、指2本分が入るくらいの長さです。動いたときに適度な余裕がうまれ、体にフィットします。
着丈に十分な長さがあるかを確認する
裾をパンツに入れて着用する際は、着丈の長さに注意が必要です。着丈に充分な長さがなければ、両手を挙げたときにパンツからワイシャツの裾が出てしまい、だらしない印象を与えてしまいます。そのため、ワイシャツを試着する際は両手を挙げて裾が出ていないかを確認しましょう。
ワイシャツのシルエットにも注目しよう
同じサイズのワイシャツを選んでも、シルエットによって見え方は変わります。どう見せたいのか、どんな印象を持ってもらいたいのかなども考えながら、ワイシャツのシルエットを選びましょう。
標準のワイシャツ
一般的なワイシャツは、肩や腕回り、ウエストにほど良いゆとりがあるスタンダードなシルエットが特徴です。どんな体型の方にもマッチし、自然な着心地を実現できます。
細身のワイシャツ
細身のワイシャツは、肩や腕回り、ウエストがしゅっとしているためスタイリッシュなシルエットになります。すっきりと着こなせるので都会的な印象を与えられます。
ワイシャツがきつくなったと感じる理由と対策
「体型が変わったわけではないのにシャツが合っていない」「何となく窮屈な感じがする」など、ワイシャツの着心地の変化に疑問を抱く方もいるかもしれません。
そこでこちらでは、ワイシャツが縮む理由と対策をご紹介します。
芯地が熱に弱いため
ワイシャツの襟や袖口、前立てなどには「芯地」と呼ばれるパーツが使われています。芯地には「フラシ芯」と「接着芯」の2種類があるのですが、多くのワイシャツに使用されている接着芯は熱に弱い性質があるため、温度変化によって縮むことがあります。そのため、高温のアイロンをあてたり乾燥機を使用したりするうちに徐々に縮んで首回りなどがきつくなってしまうのです。
クリーニングの機械仕上げ
ワイシャツをクリーニングに出す方は多いでしょう。一般的にクリーニングの工程には「機械プレス」があるのですが、高温のプレスと冷ます作業を行うことで縮みが生じてしまいます。クリーニングの頻度が高い場合、ワイシャツには自然と負荷がかかるため、サイズが合わなくなってしまうのです。
ワイシャツの縮みを抑えるには?
ワイシャツの縮みをできるだけ抑えるには、自分の持つワイシャツの芯地がどの種類なのかを確認し、そのタイプに適したお手入れをすることが大切です。
例えば、接着芯を使用したワイシャツなら熱を加えないようにしたほうが良いでしょう。アイロンがけの際の温度に気をつけるのも1つですが、ノンアイロン仕様のワイシャツに変更するという手もあります。
また、利用するクリーニング店の仕上げ方法を確認することも有効です。クリーニング店によってはワイシャツが縮みにくいお手入れ方法を用意しているケースもあります。仕上げの方法を相談するなど対策を講じましょう。
サイズがないならオーダーシャツも視野に入れよう
既製品のワイシャツは標準的な体型をもとに作られているため、自分に適したサイズがないというケースも少なくありません。とくに、猫背やなで肩、怒り肩、反り腰など体型にクセがある方や、スポーツをしていて体格が良い方などは、ワイシャツ選びに苦戦することが多いようです。
既製品のワイシャツが合わないという方におすすめなのが、オーダーシャツです。オーダーシャツは自分の体型に合わせて仕立てるため、首回りや裄丈、胸、胴回り、袖回りなど、細部に至るまでフィットするバランスの良いシャツを手に入れることができます。手を挙げづらいなどの動きに制限がつくこともないため、ふだんからスーツやワイシャツを着用するという方にはとくにおすすめです。 また、生地や細部のデザインにも自分の好みを反映できるため、「他とはかぶらないシャツがほしい」「オリジナリティのあるシャツがほしい」という方にも満足してもらえるでしょう。襟や袖口、フロントデザインにこだわったり、ワンポイントの刺繍を入れたり、季節に適した生地を選択したりと自分のこだわりを詰め込めます。着心地以外にも価値を追求したいという方は、ぜひオーダーシャツを仕立ててみてはいかがでしょうか。
まとめ
自分の体型に合ったワイシャツを選ぶ際は、「首周り」と「裄丈」の正確な計測が重要であること、また、サイズ選びのポイントについてご紹介しました。
自分の体型に合ったワイシャツを着ることで、見た目も清潔感のある印象になり、相手からも好印象を得られます。また、着心地が良くなることで、モチベーションも上がるのではないでしょうか。
それに対して、サイズの合わないワイシャツを着ると、だらしない印象となり、ビジネスの場ではイメージダウンに繋がりかねません。また、窮屈に感じ動きにくくなるので、サイズの合ったワイシャツを選ぶようにしましょう。
自分でサイズを計測できるか不安な方や、首元だけサイズが合わない方など、よりフィットしたワイシャツをお探しの方は、「HANABISHI (花菱)」のオーダーシャツをおすすめします。
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