梅雨や酷暑に負けない! 戦うビジネスマンにおすすめの超快適!機能性スーツ

その他(豆知識)

2019.4.12

スーツを着た男性

梅雨や酷暑に負けない! 戦うビジネスマンにおすすめの超快適!機能性スーツ

近年、地球温暖化の影響からなのか、日本も年々、気温の上昇を感じるようになりました。
クールビズも広く浸透し、ジャケットを羽織らずシャツやポロシャツで仕事をされる方を見かけることも多くなりました。しかし、重要なプレゼンや会議、出張などスーツを着用しなければならないシーンがあると思います。
そんな時にあると便利!一度着ると違いが分かる!機能を有する多機能素材があるのはご存知でしょうか?

夏に涼しく過ごせる仕立てや裏地と合わせ、梅雨から夏におすすめのビジネススーツについてご紹介いたします。

COOLBIZ(クールビズ)をおさらい

クールビズ

「地球温暖化」という言葉を聞いたことはありますか? 産業革命以降、石油や石炭などの化石燃料を燃やしてエネルギーを取り出し、経済を発展させてきましたが、その結果、大気中のCO2(二酸化炭素)濃度は、産業革命前に比べ40%も増加しています。
今後、CO2などを含む温室効果ガスを低減するなどの温暖化対策を取らなければ、21世紀末には地球の平均気温は5℃上昇し、海面水位は80㎝上昇すると言われています。

そこで、温暖化対策の一環として2005年に日本政府が「夏場の軽装による冷房の節約」をキャッチフレーズにスタートしたのが“COOLBIZクールビズ”です。
室温を28℃以上に設定するために、ノージャケット、ノーネクタイを推奨し、仕事中の軽装化を図りました。

クールビズには賛否両論あり、スーパークールビズによるさらなるカジュアル化も相まって、「だらしない」と感じてしまうことも多くなっています。特に営業職の方は、先方のドレスコードに合わせることが多く、真夏でもスーツやジャケットを着用しなければならない機会も多いのではないでしょうか?

しかし、近年、平均気温の上昇とともに、日本でも異常気象ともいえる様々な現象が起きています。春から夏にかけては、「から梅雨」「観測史上過去最高の気温を観測」「ゲリラ豪雨」「連続した台風の直撃」などスーツやジャケットの着用を避けたくなるような状況となっています。

悩み解決!誰もが欲しがる梅雨や夏のスーツにあるといい機能とは?

日差し

梅雨や暑い季節に、スーツやジャケットを着用するのがストレス!という方が大半。
そんな中、最近では、メッシュ素材やジャージ素材などスポーティーな素材のカジュアルセットアップを着用されている方を多く見かけますが、やはり大切な場面や取引先の前では、夏でもきちんとした印象が必要となり、カジュアルなセットアップでは格好が付かないなんて声も多々あります。

そんな悩みも解決すべく、梅雨時期や暑い季節でも、周りと差が付くスーツスタイルをつくるために、近年スーツの素材もさまざまな機能を持った生地が増えてきています。
代表的な機能として

撥水、撥油、ストレッチ、抗菌、防臭、防シワ

の機能があげられます。

①撥水・撥油

この機能を持つ生地は、表面にテフロンや薬品などで加工を施した生地です。まれに糸の段階で加工をしてあるものもありますが、基本的には生地の段階で加工を施します。
最近の撥水加工は、ナノレベルでの加工が多いため、通気性を損なわずに水や油をはじくことができます。表面に水分が付着した状態であれば、サッと払う程度で水分を飛ばすことが可能です。
近年、撥油効果に優れた生地も多く、食べこぼしなどにも効果的で、汚れが付きにくいので、春夏の薄めの色のスーツでも安心です。
ただ、薬品などの加工のため、クリーニング回数に応じて効果が薄れてくるのが弱点となります。

②ストレッチ

ストレッチ素材は大きく分類すると
・ポリウレタンなどのストレッチ繊維を使用したもの
・天然繊維を縮絨させたり、強撚させたりした糸を使用するもの
の2つに分類されます。
ポリウレタンを使用したものは、ストレッチ性能が高い反面、劣化して伸び切った状態になります。
天然繊維だけのものは、ストレッチ性能は劣るものの、劣化して伸び切ることが少ないのが特徴です。

③抗菌

抗菌素材は、黄色ブドウ球菌などの菌が繊維上で増殖することを抑えるため、抗菌剤を繊維や生地に加工した素材です。もともとは医療従事者のための白衣や帽子、マスクなどのために開発されましたが、近年、清潔志向が高まったことにより、タオルやシーツ、マットなどの身の回り製品や、衣料品などにも広く浸透してきた加工です。

④防臭

防臭素材は、抗菌素材と同様に繊維や生地へ加工を施します。特に衣料品用の生地には、汗の臭いを吸着させる物質や分解する物質を加工した生地が多く、消臭性能の高い加工を施します。汗臭さの原因は、黄色ブドウ球菌が原因のことが多いため、抗菌加工と一緒に表記されることが多々あります。

⑤防シワ

この機能は「シワになりにくい」という機能で、「シワにならない」ということではないので注意が必要です。一般的に、樹脂加工するものと、強撚糸を使うものと2種類が存在します。
強撚糸は、強く撚った分多くの羊毛を使うので重くなる傾向にあり、春夏素材であればフレスコ織と呼ばれるメッシュ状の素材が人気です。 樹脂加工の防シワ素材はゴワゴワして硬い印象でしたが、近年では、技術の進化と共に柔らかさを残す加工ができるものも多くなりました。

以上の機能は、スーツを購入する際によく見かける機能だと思います。
ストレッチという機能が記載してあっても、ポリウレタン混紡なのか?ウール100%なのか?わからないことも多く、横伸びだけなのか?縦横に伸びるのか?も重要になります。
さまざまな機能が複合した生地もありますので、何の機能が必要なのかを考え購入するのが必要となります。
オーダーでつくるのであれば、経験豊かなフィッターに相談してください。
どんな用途で、いつ頃着るのかなど詳しくヒアリングしたうえで、最良の生地を提案します。
フィッターは、サイズだけではなく、生地やコーディネートも含めたプロフェッショナルですので、なんでも質問してみるのがいいでしょう。

HANABISHIおすすめの機能素材

もちろんHANABISHIでも機能性生地を多数取り揃えています。
その中でもおすすめの4素材について、その機能を含めご紹介します。

DUAL PROTECT (デュアルプロテクト)

異なる5つの機能をバランスよく組み合わせた多機能生地です。
ウール100%で風合いもよく、ビジネス用途で着用しやすく、程よいトレンド感も兼ねそろえた、全18色をセレクトしました。
・抗菌:黄色ブドウ球菌等の菌に対し優れた効果
・防臭:菌の繁殖による悪臭を防ぐ効果
・防シワ:糸の拠り方から密度や設計構造まで徹底的に解析しシワになりにくくする効果
・撥水撥油:水や油を弾き汚れが付着しにくくする効果
・ストレッチ:仕上げ工程にて、ウールが本来持っているストレッチ性能を強化

HANABISHIの中でも一番の多機能で、毎シーズン人気のある生地です。
「スーツは連続した着用を避けて、何着かを着まわしてください」とよく言われますが、一般的なビジネスマンで1週間毎日違うスーツを着ることは難しく、大体2~3着を着まわすことが多いと言われています。
同じスーツを1週間で2~3回着る場合、臭いやシワはとても気になります。特に営業職であれば、印象よく見せるためにも清潔感あるスーツ姿が求められ、陰干しやアイロンなど日々のケアも大切となります。
デュアルプロテクトの機能があれば、そんなケアも最小で抑えられます。

品質:ウール100%
原産国:日本
価格:¥72,000(税込)〜

デュアルプロテクト

X-FACT (クロスファクト)

「伸びる」と「はじく」機能に特化した生地です。
春夏らしいライトな色から、ビジネスで活躍するダークな色まで18色をセレクトしました。
・ストレッチ 糸加工、仕上げなどにより、ポリウレタンなどの弾性糸を使うことなく快適なストレッチ性能を実現
・撥水撥油 テフロン加工により、水や油だけではなく、酸にも強く、調味料などの頑固な汚れにも対応

特筆すべきなのは、生地のソフトな風合いです。機能素材に多い、加工によるゴワゴワ感を全く感じさせない風合いは、着心地に大きく左右します。
そのソフトな風合いと、快適なストレッチ性、そして強力な撥水撥油性は、座ることや、外食の多いビジネスマンにとって最強の相棒となること間違いなしです。

クロスファクト

AQUA STRETCH (アクアストレッチ)

ウールのストレッチ性の原理となる本来の縮れを、特殊還元剤と酸化剤で高めたHANABISHIオリジナルの生地です。
無地を中心に、全6色セレクトしました。
・ストレッチ ポリウレタンなどの弾性糸を使用せずに、高いストレッチ性能を保有

髪の毛にパーマをかけるのと同じ原理を使い、ウールの縮れを特殊還元剤高め、酸化剤で固定することによりストレッチ性を大きくしました。パーマをかけると髪の毛が傷みやすくなるのと同じように、薬剤を使用するケミカルストレッチはウールに少なからずダメージを与えてしまいます。
そこで、アクアストレッチは水の力でダメージを軽減する方法を考えました。
岐阜県大垣市にある、揖斐川(いびかわ)水系の豊富な地下水に含まれるミネラルを利用し、ケミカル加工時の保護剤として薬剤によるダメージからウールを守っています。そのおかげで、ソフトな風合いをもつストレッチ生地となっています。

アクアストレッチ

知っていると役立つ! もっと快適を手に入れる、スーツを着づらい季節のプラスワン!

日本の梅雨から夏の気温は年々上昇しています。機能性に優れた生地だけでは、なかなか快適とはいかなくなってきているのが現実。そこで、もっと快適を手に入れる!知っていると役立つアレンジ情報をご紹介します。

知っていますか?裏地素材の違い

何気なく見過ごしがちな裏地ですが、実は大きな違いがあります!スーツ生地より体に近いのが裏地。その裏地にもこだわってみるのはいかがでしょうか?
HANABISHIで通常使用しているのは、ポリエステル裏地です。ポリエステル裏地は耐久性に優れていますが、天然素材とは違い吸水や発汗といった機能は持ち合わせていません。
そこで、おすすめするのは“キュプラ”の裏地です。

キュプラは、コットンリンターという綿花を採取した後の綿実の表面に密生している2~6ミリの繊維です。これを、酸化銅アンモニア溶液に溶かし、ギャーポンプという機械で凝固液の中に押し出す「銅アンモニア法」という製法で製造されます。ここからキュプラ=銅という名前になりました。
キュプラは、高級感ある光沢と、柔らかさに特徴がありますが、それだけではなく「吸湿性・放湿性」に優れた素材です。そして静電気が起きにくいという性質もあります。

裏地、ボタンオプション

天然素材からつくられたキュプラの裏地は、ジャケットを脱いだ時の高級感を演出するだけではなく、夏の汗を吸収し放出するという機能にも優れた裏地なのです。
HANABISHIでは、有料オプションとなりますが、夏を快適に過ごすためにもぜひおすすめしたい裏地です。

夏を快適に過ごしていただくために、キュプラ裏地以外に、“メッシュ”裏地や“ドライタッチ”裏地など様々な裏地をオプションで用意しています。

裏地以外にも、夏向けの仕立てもあります。
これは、裏地はもちろん芯地や肩パットなど副資材を通気性の良い素材で軽量化したものです。
薄く軽くなるため、真夏に最適な仕立てとなります。詳しくは、次回のサマージャケットのコラムにてご紹介させていただきます。

スーツを長持ちさせる! 春夏につくるスーツこそスペアパンツを!

スーパークールビズが5月から始まると、ジャケットを着る機会が少なくなり、パンツばかり履くので「スーツがだめになるのが早い」という経験をした方が多いのではないでしょうか?
ウールは羊毛を原料としてつくられるため、汗を吸い取ります。しかし、吸い取った汗を放出することが少ないため汗の成分は生地の網目に残り固まってしまいます。しかもパンツの股の部分は、歩くたびに摩擦されますので生地は当然弱くなります。
たびたびクリーニングに出すことも出来ず、たまにクリーニングに出して戻ってくると、股の部分が薄くなっているということが多く起こります。スーツのジャケットだけが残っても、なかなかコーディネートできなくなり捨ててしまうことも多いでしょう。

そこで、春夏につくるスーツこそスペアパンツをつくることをおススメします。

スペアパンツ

既製スーツでは、同じパンツが2本のツーパンツスーツが人気ですが、オーダーでつくる場合には、まったく別のディテールでつくることが可能です。1本目はトレンドのタック入りで、2本目はスッキリとしたノータックなど、ディテールを変えてつくることで、コーディネートの幅も広がります。
さらに、パンツの劣化を抑えることができるので、スーツの寿命も長くなります。
春夏はぜひ、スペアパンツ付きのスーツを試してみてください。

そしてパンツにはもう一つ加工を加えることをおススメします。
それは“折り目加工”です。
特に梅雨時期や夏場は、雨や汗でパンツのクリース(折り目)が消えてしまうことがあります。
これでは、だらしない印象を与えてしまうだけでなく、アイロンの手間も増え、機能性スーツを買った価値も少々下がってしまいます。
そのクリースラインを薬品加工で消えづらくするのが“折り目加工”です。毎日、折り目キレイなスラックスを穿くことで清潔感が急上昇します。
これもキュプラ裏地と一緒で有料オプションとなりますが、ぜひプラスしてほしいオプションです。

これから、ジメジメした梅雨と暑い夏がやってきます。
でも、しっかり気を締めて仕事をしたいところです。
スーツには魔力があります。
暑い夏、だれもがスーツを着たくない季節ですが、サイズにも清潔感にもこだわったスーツでビシッと決めれば、印象は3割くらいアップする気がしませんか?
HANABISHIでは、サイズやシルエット、トレンドなどはもちろん、生地の知識も豊富なフィッターが在籍していますので、ぜひ一度相談してみてください。
用途、スタイルなどお客様の要望に応える1着を、フィッターと共につくってみてはいかがでしょうか?

HANABISHIでは初めてオーダーされる方に向けたお得なキャンペーンを行っておりますので、ぜひご確認ください。

西林 和之
Writer
西林 和之
株式会社花菱
2015年HANABISHIに入社。経営企画部を経て、現在はマーケティンググループ長として、販売の企画、コンテンツマーケティング等を担当。
2015年HANABISHIに入社。経営企画部を経て、現在はマーケティンググループ長として、販売の企画、コンテンツマーケティング等を担当。
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